photo by Tsuyoshi Ikegami
予定調和的なものじゃない、本物のアンコール。でも、それにも大きく分けて二種類あると思うんだ。ひとつはヒートアップしすぎた会場をちょっと落ち着かせて、帰途にふさわしいクールダウン的な空気を演出する『ゆったりタイプ』。最近ではグリーンデイやギターウルフなんかが、ギター一本の弾き語りでたまにやりますね。
そしてもうひとつは「まだまだ踊り足りねぇよ!」「more! more!!」という欲求をダイレクトに満たすべく、遠慮なしにもう一ぺんギア入れちゃう『さらにアゲアゲタイプ』。かつてミッシェルガンエレファントが”ジェニー”を定番でやってたのは、このタイプの好例だと思う。
で、何をいいたいかというと、フジロックのこの「クロージングアクト」「ベリースペシャルゲスト」という枠はいつも、後者のパターン的に我々を最後の最後までめんどう見てくれるなあ、ということ。歴代のバンドを見るとトドスやらソウルフラワーやら渋さやらエイジアンダブやら、とにかく「まだ踊り足りないのかお前等!よしわかったこれでとどめだ」と完全に息の根を止めてくれる見事な選曲――じゃなかった、選バンドなのだ。
というわけで完全にその趣旨にマッチした今年の選バンドは、なんとなんとベースメント・ジャックス!! しかも、「さすがにクロージング位置だからDJセットどまりだよなあ」なんて仲間内の予想を見事に裏切ってくれて、いざ蓋を開けてみれば、ゲストを満載に引き連れた豪華幕の内フルセット仕様!! これで踊らずにどうする!!
photo by Tsuyoshi Ikegami
実際、終始アッパーな流れを保った、完全パーティーモードライヴだった。いや、もちろん、たとえば”Romeo”はアコースティックバージョンで「聴かせるモード」にリアレンジしたり、もはやフェスでは御馴染の定番カバー”Seven Nation Army”の演奏で洒落っ気を見せたりと、「溜め」の時間自体はあった。でもそれでダレることはなく、むしろ興奮は加速していくばかりであった。そういえばギターやドラムはおろか、パーカスあたりまで生演奏部隊がいて、本当にダンスユニットなのか疑わしくなるほどの濃密なバンドサウンドだったなあ。マジモンの打ち込みって、ループサウンドで使ってたくらいじゃなかったっけ。
歌も踊りも超絶スキルを持つヴォーカリスト陣を次々に呼び込み、最終的においおい何人連れてきたんだよって突っ込みたくなるほどの大円団になるわけだが、そいつらがまた全員、何回練習すればこのくらい熟練するんだよってなくらい息がピッタリなのだ。派手な衣装やカラフルなパフォーマンスに煽られて、あの広いグリーンステージのかなり最後方まで、バッキンバッキンに踊りまくっていた。
というわけで来年のフジまで中途半端にエネルギーを残すなんて愚行を犯すことなく、ガソリンタンクをきれいに空っぽにすることができました。マジ楽しかった!ありがとうフジロック2009、ありがとうジャックス!! 次回は、今回の対抗戦・着ぐるみ日本代表として、電気グルーヴに締めてもらうなんてのはどうでっしゃろ。無理かなー?
reported by org-joe
1 Response to BASEMENT JAXX
DaveQDiket
11月 14th, 2016 at 3:00 PM
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