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マヒルノ

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at 3:04 am

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Photo by MASUYO HOYA

 初日からこの3日目まで14のアーティストがバトンを繋いで走り続けてきたルーキー・ア・ゴー・ゴーもいよいよ大詰め。闇夜が一段と濃さを増してきた午前3時、15番目・アンカーを務めるべく姿を現したのが、バンド名とは間逆の時間帯に登場することになった”マヒルノ”だ。70’sサイケ・プログレからオルタナティヴの深層までを描きゆく個性的なサウンドで東京を中心に話題となっているバンドの一つである。 

 ほどほどに天から雫が滴り落ちる中、彼等のステージを見るべく大勢のお客さんが出迎えていたことは、期待が大きかった証拠だろう。その期待を音に乗せ、混沌とした独特の空気で持って会場を支配したマヒルノは見事であったというほか無い。 

 オーソドックスな4人編成で打ち鳴らすのは前述したとおりに70’sプログレやサイケデリックを髣髴とさせるロック。渋いとか思わず口に出したくなるようなタイプだが、プログレッシヴな構築力と卓越した技術で、次々と転調を繰り返すのが特徴的である。ハードエッジなギターと横殴りのグルーヴがグイグイと体を持っていったり、ダークかつメランコリックな叙情性とサイケデリックな毒素が脳味噌をかき回しにかかったりと、再生と破壊を繰り返す楽曲の表情はとにかく多彩だ。ハードロックとサイケ・プログレの正面衝突が起こっているというべきか。個性的といって差し支えない楽曲の数々がどんどんと苗場を彩っていく。 

 凝りに凝った複雑な展開を肝とするだけに、一瞬が命取りになりかねないが、メンバー間の連携や呼吸の取り方もバッチリで、数々の修羅場をくぐってきた事も容易に想像がつく。それでも火花を散らすようなスリリングさを持ってはいるが、全体的にはクールな熱で保たれているところもいい意味での余裕を感じさせる。また、和の詩情を感じさせるロマンティックな音色が濃霧のようなノイズの中で煌いているのもポイントにあげたいところだ。 

 特に印象に残っているのはラストに演奏した“チェチェンに昇る月”という曲。幻想的かつブルージーなギターがうねりを上げ、しなやかな叙情性と憂いを帯びた歌が交錯しあい、無二たる辺境の世界を苗場の空に広げていて圧巻だった。期待以上のライブを前に、自分は呑まれたという感覚に陥ることに。それに演奏終了後に、『また、来年会いましょう』と一言放ってステージを後にする姿も、なぜだか眼に焼きついてしまっている。新人離れしたパフォーマンスに、物怖じなどまるでしていない堂々とした風格に、私はマヒルノが放ったその言葉を信じてみたくなった次第だ。きっとここに集まった人々も同じ想いを抱いたことだろう。 

 なお、マヒルノは8月21日に行われるROOKIE A GO-GO ‘09 AFTER PARTYへの出演が決定している。もし、気になった方がいたら、こちらでその詳細を確認していただきたいところ。無料・抽選招待制となっているこの機会に、是非ともマヒルノの異端なサイケデリアを目撃してほしいものだ。

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->photo report

reported by org-takuya

 

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