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CLAP YOUR HANDS SAY YEAH

08 / 3
at 2:28 am

山々に白くかかる霧、そして肌寒さも感じられるようになってきた3日目の夕方。沈む準備に入ろうとしている太陽の位置すら分からぬ空模様を眺め、終わりが見えてきた最終日にして「やっぱり自然ってのはいいなあ、神秘的で」と改めて思ったり。そんな気持ちに、彼らの音楽が妙にシンクロした。

口コミ流通と言えるような広がりによって、着実に魅了される聴き手を増やしてきた彼ら。初来日の渋谷クラブクアトロ、06年キャンセルのリベンジに現れた07年レッドマーキーに続き、今年のホワイトステージという大舞台も前回に負けずの大入りだ。楽曲はファーストアルバムや”Satan Said Dance”など、初期の名曲を中心に据え、待たれる新曲なども披露した。

そのうちのひとつ、オープニングを飾った1曲目の”Statues”は現在オフィシャルサイトでダウンロード可能な彼ら流のロックチューン。サイケデリックフレーヴァーはそのままにしながらもボトムが強化されており、これまでの楽曲とは異なるアプローチを見せている。そのスタートに、初っぱなから「これはいいステージが観られるぞ!」と期待がかかった次第で、そしてそれは次々に何曲か披露されるたび、徐々に「いいライヴだ」という確信に変化し始めていった。

いわゆるヘロヘロヴォイスや再現力の高さといった彼らのステージ上の個性は不変である。そこに加えてプレイテクニックというか気づかいというか、演奏の細やかな部分での表現力が今回新たに強化されていたように感じられる。今までドリーミーなサウンドによって隠されてきた人間的な息づかいが、これまでの時間で積まれた経験によって台頭し始めたのかしらんという妄想も抱きがちだ(MCも心無しか増えた)。

ユニークなバンド名も含め、水族館の中のクラゲみたいな扱い…存在には気付いていながらもメインストリームの数多とは別建てした視点でもって愛着していた。が、ホワイトステージを掌握する形で自分たちのスケープを体現させた彼らは今や、フジロックという大きな大きなテーマパークの中の、まぎれも無い主役のひとつであると考え方を改めていきたい。

reported by org-debu

 

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