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Räfven

08 / 1
at 11:41 pm

0723_rafven_re_0001Photo by Hiroshi Maeda

 櫓(やぐら)から流れる”苗場音頭”に俗世を忘れる。フジロックは、日頃抱えるややこしい物事から解放させてくれるうえに、新たな一年の号令を発し、僕らに満面の笑みを浮かべさせてくれる。そんなポジティヴばかりの空気の中に先陣きって飛び出していったのは、スウェーデンのジプシーバンド、レーヴェンだ。

 前日はついグリーン・スター付近でゲリラ演奏をし、大将から大目玉を食らったそう。何らかの騒ぎを起こしたい……調べてみれば出るわ出るわ、ウソのようなホントの話。どうにもこうにもそんなタチなので、今日も櫓から演奏を始めてステージへ、密かにオーディエンスを誘導する計画を企てていたようだが、なかったところをみると降雨で中止となったのだろう。そんな、ジプシーバンドにとって最大の遊びをお天道様のご機嫌に邪魔されようとも、まだまだヴァリエーションはあるといった具合で、金髪ドレッドを振り乱し、肩車なぞをし、腰に首にとフラフープを振り回してみせる。バンドの足並みは常に揃っている。そしてさらに仕掛ける、矢継ぎ早に。だんだんと早くなる幌馬車のリズムにオーディエンスをハコ乗りさせて、サキソフォニストの頭からは湯気があがり、フロアからは手が挙がり、歓声が上がっていた。

 思えば、「後評判はもらった!」と、そんなことがプレスリリースに書かれていた。昨年のゴーゴル・ボーデロを例に出した大げさな題字が踊っていたが、その時点では、「まさかねぇ」と思っていた。だが、間違っていた。前夜祭の一発目は年を忘れさせ、確実な今を鳴らすアーティストでなければつとまらないのだ。

追記:当初、練り歩きは櫓から、ということでスタンバイしておりましたが、違う場所から始まったとの話。ライター、カメラマン共に押さえられなかったこと、事実との食い違いをここにお詫びいたします。

reported by org-tiki

 

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