PHOTO BY HIROKI NISHIMURA
この日2本目のエスネ・ベルサは、アコースティックのセットだった。モニターのスピーカーには赤と緑と白が配されたバスク国旗が誇らしげにかけられている。場所はカフェ・ド・パリ、お隣の国(あえて、そう言わせてもらう)の雰囲気は、彼らの音とものの見事に溶け合っている。タンバリンとバスクのアコーディオンであるトリキティシャが奏でるのはトラディショナル・ナンバーだ。シンプルなんだけれど、思わずシンガロングしたくなるような煽りのサウンドに、座っていたオーディエンスは腰を浮かせて踊りだしている。
「アスカトゥ!」(フリーダム、の意)と叫びながらのライヴ。彼らにとって、ライヴは武器の代わりなのだ。音楽を使って、伝えるべきこと、言わなければいけないことを発する場。とりあえずは楽しんでもらい、そこから、「考える」という次のステップに連れて行ければ、バスクという複雑な土地を知ってもらえたら……という思いが根底にある。
アコースティックといいながら、最終的にはDJを除いたメンバーが勢揃い。こうなると先のオレンジの如く、とことん突き抜ける。マラカスをオーディエンスに向かって投げ、フロアへ降りて、全員参加型のライヴを展開するのだ。その場に居合わせた大将や、動くわけもないフレンチカンカンのマネキンにも「しゃがめ!」と呼びかける無茶ぶり。無鉄砲の極みをゆくエスネ・ベルサは、またしても伝説を作ってしまったのだった。
残るは土曜日、木道亭でのライヴのみ。彼らを見逃す手はないと思いますよ!
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reported by org-tiki
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