
photo by Tsuyoshi Ikegami
「アイシテイルカ~イ?」というMCでオーディエンスとの距離感を計ってからライブをスタートさせたのがGANG GANG DANCE。日曜日に出演予定のANIMAL COLLECTIVEと並んで、現在、最先端の音楽を配信しているといっても過言ではないブルックリンの異端児の集まりである。
ライブ自体も一筋縄ではいかない、つかみどころの無さに度肝を抜かれたものだ。歪んだギターノイズの波とスペーシーなシンセによって放たれる独特の光彩、パーカッションとドラムによるトライバルなリズム、万物に共鳴を促すかのような不思議な女性ヴォーカルといった様々な要素が織り成す異国情緒溢れるサウンドは聴き手を魅了して止まない産物といってよいだろう。民族的な薫りを漂わせながらも広がる魅惑のサイケデリアに人間の深層部分はやられっぱなし。深い陶酔と覚醒がもたらされ、未開の地が眼前に広がっていく。
なぜだろう。彼等の音楽を聴いていると、時が経つに連れてどんどんとサイケデリックの深みに嵌っているかのような感覚を覚える。頭のネジが1本外れているのか、それともきつく閉めすぎたのか。そんなことを勘ぐりたくなるような独創性のある音楽を生み出しており、全貌を掴みきるのは容易なものではない。けれども凄まじいまでの昂揚感を掻き立てられてしまう。噂通りの凄みを持ったバンドだ。また、深夜だからこそこういう異様な昂揚感を覚える摩訶不思議な音楽が映える。プリミティヴな叫びと歪んだ音色に抜け出せなくなりそうな興奮を何度か覚えた。加えて、去年発売された『SAINT DYMPHNA』から演奏された2曲はエキゾチックなメロディとポップネスで聴きやすさをデフォルメしてあって、個人的にはふわふわとした心地よさを感じることができたのもよかった。気付くと、1時間のステージは本当に瞬く間に過ぎ去っていた。

reported by org-takuya
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