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FRICTION

08 / 3
at 7:16 pm

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Photo by Terumi Fukano

 それは「開演前のサウンド・チェック」という名の、奇襲攻撃から始まった。

 フジロック最終日。フリクションを見るために、レッドマーキーへ向かった。すでにステージには楽器と機材がセッティングされ、二人の主役の登場時間を待つばかりとなっていた。 ……が。

 開演時間よりも早くベースのレックとドラムの中村達也がステージに現われると、いきなり全開で演奏チェック開始。予定よりも早く、しかもフルスロットルで鳴らされている演奏に、前に詰めていたお客さんは大歓声、外にいたお客さんも驚いて会場内に流れこんできた。

 レックは「Let’s party」とかなんとか、マイクごしにさりげなくつぶやいて見せるし、達也はひとしきりドラムを叩きまくると後ろを向いて、機材をテケテケ叩くそぶりでおどけて見せる。猛烈なグルーヴを発生させているにも関わらず、どこかリラックスした様子の二人。

 そのまま開演時間になると客電がおち、本編に突入する。ビリビリと身体の内部から痺れてくるような重みのある低音に、一音一音タイトなドラムは、まさにどちらも最高峰。最高峰過ぎて、ギターの余地など欲しくなくなりそうなほど、火花散る摩擦をおこしている。

 「もういらんわ」と言わんばかりに、達也がTシャツを脱ぎ捨て、靴を脱ぎ捨て、靴下を脱ぎ捨てて、そして放り投げた。ガシガシとタオルで汗を拭き、しまいには顔に巻き付けたまま次のリズムを要求する素振りを見せる達也と、あくまでクールなレック。お互いに挑発しあうような素振りでステージ上の緊張感と観客の興奮を最高潮に高め、一瞬にして次のうねりへと演奏を変化させている。

 演奏の終わりに、二人がお互いの名前を紹介し合った。「中村達也!」とレックが名前を呼べば、「ミスター、レーック!」と達也が返す。ステージから去らないままだったのでアンコールとは言えないかも知れないけれど、観客の「もっと!」の歓声に答え、さらに猛烈な摩擦がフロアにお見舞いされていた。そして最後に肩を組み合い、観客の歓声に応えながらステージを後にしていく二人を見て、「音楽っていいなあ」なんて、マヌケな事をしみじみ思ってしまった。つい先ほどまで、あれほどの高まる演奏を体感していたというのに。いやいや、マヌケな事ではないのかも。自分の中の音楽の、コアな部分まで震わされてしまっていたのだから。

reported by org-jet-girl

 

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1 Response to FRICTION

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traintest

11月 5th, 2014 at 11:21 AM

Throughout this grand pattern of things you actually secure an A+ for effort. Where you actually lost me was first on all the details. As people say, the devil is in the details… And that couldn’t be more true at this point. Having said that, let me reveal to you what did do the job. The article (parts of it) is actually highly engaging and that is probably why I am taking an effort to opine. I do not really make it a regular habit of doing that. Second, whilst I can notice the jumps in reasoning you make, I am not certain of just how you appear to connect the ideas which inturn help to make the final result. For the moment I shall yield to your position but wish in the future you actually connect your facts better.

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