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neco眠る

07 / 31
at 2:06 am

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photo by MASUYO HOYA

 フジロックという宴にいられるのもあとわずか。刻々と終末への時が迫っている中、苗場食堂近辺の小さな一角は、祭の喧騒に包まれた。流れてくる音楽に合わせて、会場には大波小波が次々と起こっている。その祭の中心にいたのが、大阪からやってきたneco眠るという5人組のバンドだ。アッパーなビートにのほほんとした牧歌テイストを同居させ、突き抜けた昂揚感を誘う、その音楽スタイルから”盆踊り・インスト・ダブ” なる形容をされている関西ゼロ世代の注目株のひとつ。いまや地元・大阪を飛び越えて各地で話題となっている存在である。 

 ライブが始まる前に見せた、メンバーのややぎこちない面持ちと緊張に苛まれている様子に、実は少しばかり不安を覚えた。けれどもライブが始まってしまうと、問答無用の興奮、ハッピーな開放感に包まれ、独特のグルーヴの快楽に自分は熱狂してしまっていた。ハードコアばりのエッジの立ったサウンドを根底に持ちつつも、ほのぼのとした抜けの良さに心地よさを覚える。人情味溢れる懐かしいポップ感覚、ノスタルジックに胸打つセンチメンタリズム、ゆる~い空気感。それらが肉感的なサウンドと共に伝わってくるのだ。懐古的でもあり、新しくもある彼等の音は老若男女を構わず、人々に笑顔と昂揚を届けてくれる。  

 昭和の風情を感じる叙情から熱気あるグルーヴで包み込む”UMMA” に始まり、キーボードが鮮烈な煌きで彩る”SUN CITY’S GIRL”、懐かしい情感をのんびりと運ぶピアニカの音が特徴的な”プール後の授業” といった今月発売のミニアルバムからの曲も挟んだ盛大な宴は、凄まじい盛り上がりへと発展していく。それも苗場に来て初めてとも思えるぐらいのものを個人的には感じてしまった。多分、メンバーとの距離が近かったというのも大いに関係しているとは思う。それにベーシストである伊藤コーポレーションの壊れたステージアクションと煽りも関係していたはず。こんな喧騒を前にしたら、たまたま通りすがった人々も、きっと引き付けられる様に大きな輪の中に加わっていったことは想像に難くない。 

 もうどうにもならないくらいの熱気を見せた苗場食堂周辺は、締めくくりに演奏された、”ENGAWA DE DANCEHALL ” で最高潮へ。人々は『踊らにゃ損損』といわんが如く踊り狂い、祭を楽しんでいた。こんなスペシャルな熱を最後の最後の方で味わえることができて、幸せなことこの上なし。観客の大きな声援と拍手に応えてアンコールも演奏してくれて(ちなみに曲目は”ENGAWA DE DANCEHALL (さっきよりテンポ早いバージョン)” 、最高の宴であった、万歳!

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->Photo Report

reported by org-takuya

 

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