JIMMY EAT WORLD

Photo by Takumi Nakajima

　2004年、ホワイトステージをエモに染めたジミーイートワールド。今回は満を持して、グリーンステージに登場！　

　1曲目から全力疾走の“bleed american”で、待ち焦がれたファンを熱狂させてくれた。そして曲が始まるとともに、まるでリハで合わせかのようなタイミングで、土砂降りの雨が一気に降ってきた。そのあまりの激しい降りっぷりに、まるで彼らの出演を歓迎しているかのようさえにも感じらるほどだ。フジロックを経験するまでは、雨に濡れることを嫌がっていたけれど、雨に打たれながら大好きなライブを見ることが、こんなに快感になるなんて思ってもみなかった。

　今回やってくれた曲は、もちろん新旧織り交ぜたフェス仕様。10年前にリリースされ、そこから彼らのエモーショナルな魅力に虜になったファンも多い『CRALITY』からも“lucky denver mint”など数曲を披露してくれた。今回、初めてフジロックで彼らを見て気に入った人にはぜひとも一度聞いて欲しいアルバムである。

　激しい雨はその後も容赦なく降り続いたが、後半には小雨になり、気持ちいい風がグリーンを吹き抜ける。その中で、ゆったりしたバラードの“hear you me”。もうなんだかこれも、曲に合わせて風が吹いてくれたんじゃないかと思ってしまうほど心地が良かった。

　そして、最後のシメは、お約束のあの曲。そう、“sweetness”だ。ジムの声が苗場の空をどこまでも突き抜けた。今年は久しぶりに雨にやられたフジロックだったけど、その演出？　のおかげで心に残る良いライブを楽しむことができた。

reported by org-riko