« English Version

吾妻光良トリオ+1

07 / 31
at 1:38 am

0725azuma_cp_d1428

Photo by Naoaki Okamura

 THE SWINGING BOPPERS(以下バッパーズ)とともにやって来た2004年以来、ようやくこの男が苗場に帰ってきた。メンバーはバッパーズでもおなじみ、ベースに牧裕、ドラムに岡地明曙、そしてゲスト・パーカッション奏者には湯川治住という顔ぶれ。平均年齢は約50才、中央線と安居酒屋が似合いそうなこの男たちが、「世界で最も美しい移動式テント」とも称されているというクリスタル・パレスに現れた。

 ロック・フェスティバルとも、アウトドアとも結びつかないその風貌は、どう考えてもクリスタル・パレスよりも苗場食堂の方がしっくりとくる。けれども、そんなギャップがあるからこそ、この時間が楽しみでしょうがなかった。会場に着くと、EGO-WRAPPIN’の森雅樹がDJをしている。その森に導かれるように登場するのだが、予想以上に大きな歓声がバンドを迎え入れた。その様子を後方から眺めていたのだが、中にはバンドの姿を見るために、段差に足をかけて身を乗り出すオーディエンスもいた。それも男だというから面白い。

 曲の大半はジャズのブルースのカバーだったように思う。前半は英語詞、後半は吾妻がつけたであろうオリジナルの日本語詞で歌う。この日本語詞が面白く、大衆性を帯びたコミカルな内容で歌われるのだが、笑い過ぎたせいですっかりその内容を忘れてしまった……。ついでに反省点をあげると、曲間のMCでは曲について丁寧な解説が挟まれたのだが、それも笑い過ぎて失念してしまった。唯一はっきりと覚えているのは、福田前総理を題材にして歌ったもの。家でゆっくりとしながら世相を読むのが好きだと話した後、他の歴代総理大臣と比較しながら福田前総理を語っていく。バッサリと切るわけでも卑下するわけでもなく、笑いをまじえてその功績(?)を讃えていった。

 笑いの面ばかりを取り上げてしまったが、このバンドの良さは決してそれだけではない。古き良き音楽を、自らの演奏を通して若い世代にも分かりやすく伝えてくれているのだ。筆者自身も吾妻光良という人物を通して、そういった音楽をもっと知りたいと感じたライブだった。最後に余談になるが、このバンドの後に続いたのはTAKKYU ISHINO。この会場のブッキング・センスにもキラリと光るものを感じる。

reported by org-funa

 

« 次の記事へ | 前の記事へ »

Comment Form

top